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ジャン・ヴォートラン「グルーム」


前回ヴォートランについて
付け足して書きたいことはもう書いちゃったし
以下の転載文が結構長いので
とくに書くこともないかなー。

ジャン・ヴォートラン「グルーム」






ジャン・ヴォートラン「グルーム」
文春文庫

うわ…。
久々のヴォートランはやっぱり暗黒(ノワール)だった~~。

ハイム・ブロンシュタインは、
片足に障害のある中学美術教師。
なんですが、
かなり痛い精神を病んだ男で、
仕事しないで、
自分の空想の世界にどっぷり漬かって
日々を過ごしています。

エレベーターつきの古い家で、
母親イルマと共に暮らしているハイムは、
「アルゴンキン・ホテル」の
12歳の客室係としてのハイム坊やとなり、
怪しげなリアリティに溢れた世界で遊んでいるのです。

アメリカからやってきたポーターの黒人(麻薬中毒)や、
彼の兄でベトナム帰りのシド・ヴィシャスや、
嫌味なフロント主任サタナス氏、
色情狂の宿泊客パメラ・アパークロンビー、
ハイムが妊娠させてしまった13歳のジェーファ、
元宿泊客で、
現在はハイムがホテルの向かいのアパルトマンに住まわせているピング氏
などなど、
このハイムの空想の世界の登場人物たちが
妙に生彩を放ってるんですよね。
恐ろしいぐらいに。

そして、
現実世界と空想の世界が入り混じったところから、
世界は綻び始め、
狂気が全てを支配していってしまうというこの展開…。
あ~ヴォートランだぁ~~。

現実世界に暮らしてる筈の人が、
いつの間にかハイムの空想世界の住人に変わっていくとか、
どっからどこまでが現実なのかが
めちゃめちゃ曖昧なんですが、
これが作品の魅力の一つと言ってもいいかも知れません。

現実の人物の一人に、
サラ・ドッドルドーって、
赤毛のセクシー女刑事(デカ)が登場するんですが、
この人もそうとういっちゃってる人でしたね。

ヴォートラン作品の刑事って
大概いっちゃった人だけど、
サラも、一見フツーに肩肘張った女刑事、
だけど、実際は。(笑)

登場人物の一人に、
「鏡の中のブラッディ・マリー」
の登場人物が居たのもうれしかったです。
そうか~、
元気にやってるのねって感じで。

内容も描写も、
かなり性的にも暴力的にもえぐい作品で、
読者を選ぶとは思いますが、
実は意外とこのえぐみが、
ずど~んと後を引くような事がないような気がします。
どっか空虚なところがそうさせるのかな?

とりあえず、
ヴォートランの他の作品を読んだ人には、
こちらも是非読んで欲しいですね。
それ以外の方には……
自己責任でどうぞ~。
(2003年5月9日)




次回からは、アリステア・マクラウド。
三作を三回に分けて転載いたします。
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 2014_09_30


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