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ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「デイルマーク王国史3呪文の織り手」



ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「デイルマーク王国史3呪文の織り手」
創元推理文庫

その昔、デイルマークがまだ「川の国」と呼ばれていた頃。
川の側の緑豊かなシェリングの村は、
川を神として崇めるちいさな村だった。
が、ヒロイン、タナクィは
この寂れた村の陰気な村人たちのその信仰はまちがっていることを知っていた。
神は、「不死なる者」だけなのだ。

タナウィはクラム(二枚貝)のクロスティの四番目の子供だった。
一番上は姉のロビン(こまどり)、次が兄のガル(かもめ)、
次兄のハーン(アオサギ)、そして末の弟マラード(マガモ)、
マラードの事はみんながダックと呼んでいるが。
幼い頃に母を亡くし、タナクィは父ときょうだいたちと暮らしていた。
タナクィは機織りの娘だった。
母が幼いロビンに機織りを教え、
ロビンがタナクィにそれを教えてくれた。

ある日、馬に乗った王の使者たちが村にやってきた。
この国を攻め入ってきているヒーザン(異教徒)と闘うために、
村の男たちを集めに来たのだ。
タナクィはその時まで、自分たちに王がいることすら知らなかった。
父と長兄ガルは彼らと共に出征していく。
すぐにでも勝利を得て帰ってくるかと思われた男たちは、
長い間戻ってこなかった。
そして「川」は澱み始め、家畜や子供たちが疫病で死に始めた。
タナクィたちきょうだいの家畜は疫病にかからなかったし、
彼ら自身も疫病で命を落さなかったが、
次第にタナクィたちは追い詰められていく。
村の人々の、彼らを見る視線が厳しくなってきたのだ。
やがて、父たちと一緒に出征していたおじが、
変わり果て老人のようになって村に帰ってきた。
父は戦死し、ガルは狂人のようになりはてていた。

デイルマーク王国史の第三作は、古代を舞台にしたものです。
モリルやミットが生れるよりもずっと前、
デイルマークの初代の王が誕生するより前の物語なのです。
主人公に反感を持っても、意外に面白く読める作品もあれば、
主人公に好意が持てないというだけの理由で
作品自体が楽しめない場合がありますが、
私の場合今回は後者の方でした。
本作はヒロインのタナクィが二枚のローブに織り込んだ物語、という形式で、
ほとんどが彼女の一人称によって綴られます。
作中に何度も、「私たちは知っていた。」とか
「あとから私たちは○○した」とか「あのとき~」とかって出てくるので、
どうやらこの物語は物語の織り手であるタナウィにとって
現在進行形の物語ではないのかなって思わせる感じ。
すでにタナウィが嫌いになりかけてる私にとって、
これらの言い方は思わせぶりに感じてしまいましたが。

実はこの作品は半分ぐらいまでは読むのがしんどくてしょうがなかったんです。
どんどん物語は進行していくようなんだけど、
そのほとんどをタナウィのイライラで埋め尽くされてるから。
彼女の身に降りかかった状況は、
たしかに彼女を広い心にしておくことは出来ないだろうけど、
だからってここまで徹底的に自分以外の人間に批判的のは何故?
と思うと続きを読むのがほんとにしんどかったんです。
他のきょうだいたちもやっぱりイライラしてるんだけど、
とにかくタナウィの一人称なので、
しつこいぐらいに彼女のありとあらゆる苛立ちが織り込まれてるの。
後半ちかくなって、
だんだんと状況がタナウィにも、
そして同時に読者にも明らかになっていくと、
すこしづつ読みやすくなってきました。
最後まで読んで、あ~、なるほど、こう繋がるわけかと納得。
それにしても、
なんでこの作品から訳者さんが替ったんでしょう?
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 2016_05_20


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