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デイヴィッド・チャクルースキー「詩神たちの館」



デイヴィッド・チャクルースキー「詩神たちの館」
早川書房

面白かったです。これは結構面白かった。

経歴を全く明かさない謎の隠遁作家
ホラス・ジェイコブ・リトルの正体とは?
マンハッタンの新聞社の新人記者ジェイクは上司との会話から、
学生時代に愛読したポストモダニズムの大家
ホラス・ジェイコブ・リトルの正体を掴もうということになります。
ある日、学生時代の恋人ラーラと再会したジェイクは、
彼女から、アンディの話を聞くことになります。
ジェイクの後でラーラが付き合っていたアンディは、
ラーラからもらったホラス・ジェイコブ・リトルの「奇妙な出会い」がきっかけで
この作家にのめりこみ、正体を突き止めることにのめりこみ、
次第に精神に破綻をきたしていったのだという。
ある時点でホラス・ジェイコブ・リトルは他の人間と入れ替わった
というアンディの主張は次第に狂気を孕み、
ラーラへのストーキング、担当教授への付きまといから大学の退学処分。
その後も
手記を本にしようとしない出版社へ
刃物を持って乱入したりという奇行を重ねます。
そして現在は「ミューズ・アサイラム」という
精神を病んだ者の施設に居るというのです。
ラーラに、アンディの近況を調べてほしいと頼まれたジェイクは、
「ミューズ・アサイラム」にアンディを訪ねます。
アンディの主張を鵜呑みにしたわけではないけれど、
もともとこの隠遁作家の正体を突き止めようと思っていたジェイクは、
コンピュータおたくだった学生時代の友人の手をかり、
この作家の居所を突き止めますが……。

実際のところ、
この隠遁作家がどれだけカリスマ的な人気を得ているのかは
作中から察せられるといえばそうなんですが、
どうもどう魅力があるのかはよく判らなかったので、
そこがすごく残念でした。
もっとこの作家の作品が魅力的に読めるとよかったんだけどなぁ。
それにしても、作家が謎だからって、作中にあるように、
ファンがその正体をこんなにねちっこく探したりするの?
なんて一瞬思ったんですが、
思えばリチャード・バックマンがスティーヴン・キングだった事にしても、
SF作家ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアが
本当は男性ではなかった事にしても、
ファンが真相を嗅ぎつけたのだから、
そう考えるとファン心理ってなんか怖いような気がしますね。
主人公があっという間に謎の作家を発見するくだりは
いささかあっけないほどなんだけど、
ラストにきて、そのあっけなさにも納得。

青春の切なさみたいなものを、
既に過ぎ去った後で垣間見るようなほろ苦さが私は好きでした。
(2002年10月13日)
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