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トリイ・ヘイデン「愛されない子」


トリイ・ヘイデン「愛されない子」
早川書房

イギリスに永住するためのビザが下りるまでの間、
トリイは情緒障害児(ED)のための独立式の教室の教師となることになります。
重度の情緒障害に加えて小児生糖尿病をかかえた8歳のレスリー、
「境界線上のIQ、注意力散漫、過度に攻撃的」で
過去に早熟な性的行動の前歴のある8歳のマリアナ、
不幸な過去を背負った、小児精神分裂病の11歳のダーキー、
それに、
北アイルランドの紛争で家族を失い心に深い傷を負った3人を加えて
6人がトリイの生徒たちとなります。
そしてもう一人、
不可解なほど人を寄せ付けない雰囲気を持ち、
不倫とアルコール中毒で人のうわさになっている、
レスリーの母親ラドブルックが登場してきて、
トリイを混乱させます。
トリイとまともに会話もしようとしなかったラドブルックですが、
突然トリイの教室でボランティアで
トリイのサポートをしながら娘との接し方を学びたいと言ってきたのでした。

うーん、
今まで以上にトリイが生々しい感じがしました。
同じ大人のラドブルックという存在があったから余計にそうなのかな。
一進一退を繰り返しながら少しずつトリイに心を開いていく姿は
ノンフィクションだから……とはいえ、ホントにリアルでした。

北アイルランド紛争で傷ついた子供たちの姿も切なかったですね。
その中の一人の少女が、
もともとは人と人が殺し合うなんてもう止めてほしいと思っていたのに、
母親と弟が死に、父親までもが殺されたときから心が変わって
「正義とはそのために復讐すること」
だとトリイに言うくだり、
今現在もそんな子供たちが生まれてきてるんだろうかと
切なくなってしまいました。

あと、
作中にトリイが、
自分は愛情を阿るようにべたべたとしてくる子供が嫌いだ
っていう心情を吐露してるシーンがあったんですが、
ああ~っとそこで思い至りました。
今までのトリイの本の中にも、
何人かトリイにベタベタとして彼女をイライラさせてた子たちが居たんだけど、
そっか~、
そういう行動がとにかくトリイは好きじゃなかったのね。
どの子も等しく愛してて、
どの子の問題行動もその根っこを鑑みてみれば……、
ってならないことを隠さないトリイの正直さ。
これはすごいことかもしれないな~なんて思いました。
(2002年2月22日)
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