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ジョン・ウインダム「呪われた村」


ジョン・ウインダム「呪われた村」
ハヤカワ文庫

タイトルは、ほとんどB級ホラーなんですが、
中身はホラーの香り漂うSFでした。
作者はイギリスSF界の重鎮だったそうです。
つまり故人ってことですが。

9月26日月曜日の夜から
ロンドンにほど近い小さな村ミドウィッチに不思議な現象が起こります。
白く輝く円盤状の物体が着陸するや、
半径一マイル内のありとあらゆる生き物を眠らせてしまったのです。
その強制的な眠りは24時間に渡って続き、
その間に外の人間がその範囲内に入ろうとすると、
彼らも眠りに陥り、そこから引きずり出すと目がさめるのでした。
24時間後、目覚めた村では、
人々は空白の一日があったというだけで何も変化がないようにも見えます。
が、
その眠りの中で24時間を過ごした人々の中の、
ありとあらゆる受胎の可能性のある、
つまり肉体的に妊娠可能な年齢のすべての女性が妊娠していたのでした。

ああ、ホラーって感じのあらすじでしょ。
原題を直訳すると「ミドウィッチのカッコー」。
カッコーってのは鳥のカッコーです。
自分の卵を自分で育てないで、他の鳥の巣に産み落として……
っていう習性で有名な鳥です。
ま、つまりはそういう物語なんですが、
これがアメリカ産のSFホラーと趣を異にしてるのは、
起こった出来事と、次々起こる怪異、
そしてそれに抗うヒーローの死闘が演じられるわけではないところなんですよね。
派手なパニックが描かれることはないけど、
村の日常の中に当たり前のように非日常が同居する
という非常に薄気味悪い悪夢のような物語になってるんです。

物語は、この出来事を外から見ることになる男と、
村に住み、
自分の妻も娘も空白の日の子供を身ごもったという
老人が軸になって展開していきます。
何が起こっているのか、それは何故起こったのか、
そういうことを彼らが語りながら、
空白の日の子供たちが表面的には穏やかな村で育っていくんですよね。
もちろん村人の心の奥底は穏やかなんてものじゃないんだけど。
で、とにかく静かに物語が進行していくんです。
そして、ラストは……。

ラストもすごく良かったですね。
老人がいいんですよ。
老人が。
味わい深い老人でした。
(2002年9月16日)
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 2015_06_01


Comments

ホラーは静かなのが良い。 

こんにちは。
カリメン2号です。

どうも、アメリカ産のホラーはド派手なパニック要素が強いので、正直苦手です…。
エンターテイメントの国としては、仕方がないのでしょうが。
どちらかと言うと、日本の「ゾクゾクっ」って来るようなホラーが好きですね。
カリメン2号  URL   2015-06-02 00:30  

Re: ホラーは静かなのが良い。 

日本産のホラー、一時期坂東眞砂子にどはまりしたことがありました。
生理的な嫌さ加減というか水っぽいというか
ちょっとあれは癖になる感じでした。
Sima  URL   2015-06-05 20:39  

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