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フリオ・コルサタル「すべての火は火」他



フリオ・コルサタル「すべての火は火」
水声社

あ~、
コルサタルの読んでて頭がぐるぐるになっちゃうような、
独特の世界を堪能させていただきました。
やっぱり面白いです。

まず、本を開いて最初に出会う短編
「南部高速道路」にやられてしまいました。
主人公の男性が偶然巻き込まれた高速道路の渋滞。
何時になったら車は動くことが出来るのか?
この渋滞の理由は?
何もかもが分らないままじりじりと数時間が経ち、
一日が経ち、一週間が経ち、季節が変り……。
飢えと乾きをこの渋滞仲間たちとなんとかクリアしながら、
ただただ先に進める時を待ってる人々の物語なんですよ。

あと、私がうう~~んとうなってしまったのが、「コーラ看護婦」。
虫垂炎で入院した多感な少年と若い担当看護婦の物語で、
少年と看護婦をメインにして、
関係者たちの独白が切れ目なく続いていく物語なの。
少年の独白かと思ってると、
いつのまにか母親の独白に推移してて、
と、思うともはや語ってるのは看護婦だったりします。

この「コーラ看護婦」で思ったのが、
コルサタルの少年の心の内を描くのが上手いこと。
以前読んだコルサタルの短編の中でも、
実に屈託のある思春期の少年が描かれててう~んとうなりましたが、
ホントにリアル。
って、
私自身は一度も少年だったことはないので
実際リアルなのかどうかは勝手な判断なんですけどね。

表題作の「すべての火は火」にしても、
読んでると頭がぐるぐるしてくるんだけど、
すごくきっちり計算されたというシャープな印象が残ります。

それにしても、
いくつかのラテンアメリカ系の作品を読んで来ましたが、
本編よりも解説の方がめちゃめちゃ難解、
ってものが多いですね。
私のように単純に面白いか面白くないか
を判断基準にして本を読む人間には、
解説が難し過ぎます。
大概本編が終ってから載ってるのでそうでもないかもしれないけど、
解説を先に読んでたら、
ああ~難し過ぎて私には読解不能ではないだろうか……
って思っちゃうよって感じがします。
(2002年3月21日)

フリオ・コルタサル「通りすがりの男」現代企画室

10篇の短編と1篇の中編からなる短編集です。
幻想的な作品というよりは、
現実の世界でのもやもや~っとした何かを描いた
不条理っぽい作品が多い感じでした。
が、
最初にハッキリと言っておくと、
あまり面白さの良く分からない作品の方が多かったような気がします。
訳なのか原文なのかは分かりませんが、
どうも文章が読みづらい作品も多くて……。

本書の中で面白かったのは、
オカルトっぽい表題作の「通りすがりの男」、
『あなた』と『お前』を使い分けた不思議な感じのする文体で
母と息子を描いたビミョーな甘さのある
「あなたはお前のかたわらに横たわった」、
幼い少年の抱く母への恐怖の「ボビーの名において」など。
(2002年7月14日)
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