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V・S・ナイポール「神秘な指圧師」



V・S・ナイポール「神秘な指圧師」





V・S・ナイポール「神秘な指圧師」
草思社

作者はイギリス領のトリニダード・トバゴに
インド人移民三世として生れて、
「自由の国で」でブッカー賞を受賞、
2001年にはノーベル文学賞を受賞したという作家。
で、
トリニダード・トバゴってどこ?
って思ったんですが、
ベネズエラとドミニカの間にある「トリニダード島」と
「トバゴ島」からなる国なんだそうです。
本作はナイポール25歳の時に書かれたデビュー作で、
出身地トリニダード島を舞台に描かれた作品です。

語り手が小学生の時、
サッカーの試合で膝に怪我をし、
母親につれられて一人の指圧師の元へ行くところから
物語は始まります。
山のような本で溢れ返ったその指圧師の家に少年は驚きます。
当時「本」が家にあることすら
非常に珍しい時代だったようです。
明かに怪我をしている膝を見ても、
悪いところはないと言い切る指圧師。
貰った薬を服用したのだけど結局膝の怪我は治らず、
医者にかかることになりますが、
母親も少年もその指圧師を恨むことはないのでした。
その指圧師こそ、
この作品の主人公ガネーシュなのです。

第一章は
そんな具合に出会った語り手とガネーシュのエピソードが描かれ、
実際のガネーシュの物語は第二章から始まります。
父親の後押しで
クィーンズ・ロイヤル・カレッジに入ったガネーシュは、
その高校で、
田舎者のインド人であることに気後れしながら過します。
卒業後小学校教師となるものの、
学校側と反りが合わずに失敗。
父親の死をきっかけに田舎へ帰った彼は、
近所の商人から
「うちのリーラを嫁にもろうてくれんさらんか」
と言われ、あっさり
「もらおうかの」
と即答します。
が、
結婚式での持参金の儀式できっちりねばってつりあげ、
結婚式の後、舅の商人に
「あいつはわしを丸裸にしたんじゃ。
女房に死なれ、子どもまでとられて哀れなやもめ男のこのわしを。」
と激怒させます。
そんなガネーシュが、
指圧師となり、神秘家となり、立法院議員に、
そして最後には大英帝国勲爵士に叙せられるまでの人生が語られるんです。

皮肉が効いてて、笑えて、
ラストに語り手がイギリスでガネーシュに再会するシーンも印象的で、
かなり面白かったです。

最初、
このトリニダード・トバゴのインド人たちの言葉が
あやしげな広島弁であることに
いささか違和感を憶えたんですが、
読んで行くうちにピタってハマルんですよね。
(2002年9月4日)
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 2015_03_02


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