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碧梧桐との訣別  「海紅」創刊 その3



七 碧梧桐との訣別(大正元年~四年)
 「海紅」創刊 その3

大須賀乙字と臼田亜浪が出会った頃、
乙字は喜谷六花と共に東京俳句会の幹事を引き受けています。
引き受けた、というより
どちらかと言えば、自ら買って出たという方が正しいのかも。
提唱者である河東碧梧桐や若い俳人たちだけでなく、
東京の古株の仲間たちの句にも新傾向句の影響が強くなっているのを危惧して、
これからはどんどん句会に出席し、選をし評をして、
それを正していかなければ
と考えての東京俳句会の幹事だったみたい。
九月に名和三幹竹に宛てて出した手紙に
「乙字死すれば俳句滅ぶ」という言葉を使って、
そんな感じのことを書いてます。
これは、傲岸不遜な発言という様な感じではなく、
行き過ぎた新傾向俳句の流れをなんとしても止めたい
という切なる思いから出た言葉。
まあそんな訳で、
乙字は大正三年から四年にかけて、
あえてさまざまな句会に顔を出し、
新傾向俳人たちと激しく意見を戦わせていたわけです。
で、そこに、
碧梧桐と和解した中塚一碧楼も参加するようになっていた、
と、こういうことですね。
って、もう随分前に書いたので、何がこういうことなのか
分かりにくいかもしれませんが、
亜浪と乙字の石楠社の第一回の句会に、
一碧楼も参加していたのは、なんでだろう、
という話からの、ずずっとした流れでした。

さて、
碧梧桐門の機関誌「海紅」の創刊は大正四年の三月。
その編集は、当時無職だった一碧楼に任されることになります。
これについて、やっぱり
一度碧梧桐に反旗を翻した者を、と反発する門人も多かったようですが、
碧梧桐はそのまま押し進めます。
この一碧楼の抜擢について、
乙字は一月十八日病床の妻千代に宛てて
一碧樓はこの編輯で月三十圓位の収入を得て食つて行けるやうにしてやるというのだ」と、
碧梧桐と二人で新雑誌について話した時のことを書いてて、
一碧楼について別段不満はなかったみたい。
でも自分の立場については
碧と僕と並び立つて雜誌を監督するならば圓滿に行くことなど話した。碧梧桐は皆之を承知した
とも書き送ってます。
それが二十日になって、
この碧梧桐門の機関誌に関して、
乙字と三井甲之は客員という立場でいた方がいいんじゃないか
と、十九日に小沢碧童がそう言っていたと
またまた妻に報告してます。
甲之にも相談しないとって書いてましたが、
二人でどういう結論になったのかは不明。
まあ、多分それで行こうってことになったんでしょうね。
ともかく、
乙字は「海紅」に対して客員的な立場で参加することになります。

この「海紅」創刊について、興味深い対談があります。
もともと、乙字情報をネットで漁っていた時に発見した記事なんですが、
「Art,自由律ヒッチ俳句」というサイトの
『「自由律俳句文学史」より 12』というもの。
そこに、
「1938年3月号の「海紅」に「碧梧桐追悼座談会」の速記録がある」
として、座談会の様子が紹介してあるんです。
これが面白かったので、
わたしも、元々の「海紅」の記事をあたってみました。
ちなみに
「海紅」にある記事は、正しくは「碧先生追慕座談會」というタイトルでした。

〔X〕「海紅」はどんな動機から創まつたんですか。
〔一碧楼〕今言つたやうに句會をやり、俳三昧をやつている内に機關誌があつてもいゝぢやないかといふ話になつて、一碧樓、お前編輯をやるかと言はれたのが始まりです。
〔碧童〕そりや僕等にも先生が言つた、「海紅」を一碧樓の仕事にしてやらうぢやないかッてネ。
〔鵜平〕その話は私にもあつた、一碧樓が東京へ來て居るが定つた職がない、そして
 冬日明かるけれ二人の骸子がころぶまゝ
なんて句を作つてる、一碧樓がこれぢや困るから、お前の壬子集を一碧樓に渡してやれと言はれた、壬子集は其頃無料で三百部も人に送つてゐた、だから其三百を土臺にしてやればいゝ、一碧樓の爲に犠牲になれと言ふので厭も應もなく承知したんですが、然し雜誌の名前を「海紅」にすると言ふから私は反對した、彼は謀叛人だからどうも永續きはせないと思ふ、先生と離れて行く時に「海紅」を持つて行くのは困るだらうがと言ふと先生は、その時は「海紅」を彼に渡してもいゝと言ふんだ。
〔一碧楼〕それは最初から、俺は一白で、君は五黄だから吃度喧嘩するに定つてるが、やれる所まで續けようと言はれて居ました。


しかし、塩谷鵜平という人は、
なんか不思議な存在だなあ。
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 2015_02_17


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