あいかわらず、
シャーロット・マクラウドです。
言いにくいけど、
実は明日も、です。
というか、明日まで。
シャーロット・マクラウド「フクロウが多すぎる」
創元推理文庫
バラクラヴァ名物の「フクロウ数え」の夜、
シャンディ教授はスヴェンソン学長、ストット教授、
そしてビンクス一族の遺産の相続人であり、
新しくバラクラヴァ大学の職員仲間となったミス・ビンクスらの
グループに参加して楽しい時間を過ごしていました。
が、
突如一行の前に現れたシロフクロウに
皆騒然としてしまいます。
バラクラヴァの居る筈のないフクロウなのですから……。
そのシロフクロウに導かれる様に進んだ先に待っていたのは、
一行のメンバーの一人が刺殺されるという事件だったのでした。
殺されたのは、
何故一行に紛れていたのかよく分からない技師のエメリク。
この事件を皮切りに、
ミス・ビンクスの周辺に不穏な事件が起こり始め、
例によってシャンディ教授は一肌脱ぐことになります。
フェアじゃないといえば、
フェアじゃないにも程があるような箇所が随所に見られるけど、
面白いのでそれはそれでOKなんです。
洪水の川下りシーン、
かつてアーサー・ランサムの冒険物語に魅了された私としては
看過できない場面です。
ミステリー部分は
うう~んと口篭もってしまうような作品ですが、
結構好きな作品だったりします。
シャーロット・マクラウド「水の中のなにか」
創元推理文庫
シャンディ教授は妻ヘレンが開いた、女ばかりのパーティを逃れ、
メイン州の海岸地帯へやってきました。
彼の出張のお目当ては、
ミス・ロンデルが栽培している驚異の巨大ルピナスの観察。
この世のモノとも思えないこのルピナスの花の
観察を始めたシャンディ教授でしたが、
二日目の夜、逗留していた宿の食堂で、
思いがけない事件に遭遇してしまいます。
恐ろしい勢いでチキン・ポット・パイをかき込んでいた男が
いきなりその場で死んでしまったのです。
死因は青酸カリ。
過去に遡るさまざまな人間模様が深みがあって、読ませてくれます。
それにしても、
マクラウドの作品の魅力はやっぱり老人たち。
老いてますます魅力的なミス・ロンデルや宿の主人エルヴァなど、
善良にまっとうに生きてきた力強さを感じる老婦人たち、
かっこいいです。
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