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マリーズ・コンデ「わたしはティチューバ セイラムの黒人魔女」


マリーズ・コンデ「わたしはティチューバ セイラムの黒人魔女」
新水社

作者コンデは、
カリブ海のグアドルーブの島のブルジョア階級の家庭に育ち、
16歳のときにフランスで教育を受けるために渡仏。
気位の高い生家の価値観に反発し、
俳優コンデ氏と結婚ししばらくアフリカで暮したのち、離婚してパリへ。
38歳でソルボンヌで博士号を取得し、
現在はアメリカで教鞭を取っているという、
フランスでは高名な女性作家なのだそうです。

本書はタイトルからすぐに分る通り、
所謂「セイラムの魔女裁判」をベースにした作品です。
1692年、マサチューセッツ州のセイラムという町で
多くの無実の人々が処刑された
という陰惨な魔女狩り事件の際、
一番最初に魔女として告発され投獄された3人の女性の内の一人
とされたティチューバが、
カリブ海のバルバドス出身の黒人女だったと知ったコンデが、
歴史の中では
その名前程度しか残されていない彼女の
架空の人生を紡ぎ上げた作品なんですね。

物語はティチューバの一人称で語られて行きます。
バルバドスに向けて航海中の船の甲板で、
イギリス人水夫に強姦されて生まれたティチューバ。
バルバドスの農園に到着すると、
妊娠が発覚された当時16歳の母アベナは、
若い奴隷ヤオと結婚させられます。

村を焼き尽くされ、両親は刺し殺され、
自分は強姦されるという辛い事実に深い絶望の中にいたアベナですが、
ヤオの深い愛情を受け、痛手から立ち直ります。
ヤオはアベナだけでなく、彼女の生んだ赤ん坊も慈しみ、
その子に「ティチューバ」と名付けます。

短い幸せな日々。
ヤオの愛情のお蔭でしなやかな美しい女性となったアベナに、
好色な農場主が襲いかかり
ティチューバの世界は一変します。
再び我が身に降りかかったこの略奪行為に対して
アベナは短刀で農場主に切りかかったのでした。

母アベナは縛り首になります。
白人の男を攻撃した奴隷として、奴隷全員の前で。
妻が罪を犯したという理由でヤオは山の向こうの農場へ売られます。
しかしヤオはそこへ行く途中で舌を噛んで自殺したのでした。

幼いティチューバも7歳になったときに農場から追い出されます。
行くところのないティチューバを育ててくれたのは、
ママ・ヤーナと呼ばれる老女で、
ママ・ヤーナからティチューバは様々な薬草の効能や、
死者との交流のすべを教えられます。

うーん、とても良かったです。
ティチューバの生立ちから、アメリカへ渡るまで、
セイラムでの日々、
そしてその後のティチューバの人生が、
等身大の女性として生き生きと描かれてるんですよ。
悲劇の被害者としてだけの姿ではなく、
ラストも力強かったです。
(2003年1月25日)




魔女狩りに関するものって色々あるけど、
実は大人向けの本でこのテーマを読んだのは少ないかも。
わたしの場合は、
多くが児童書でした。
セイラムと限らなければだけど。
あと、
映画「クルーシブル」とかは
本書と同じセイラムの魔女狩りでしたね。

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 2014_12_23


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