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「変身動物園 カンガルーになった少女」

Category: 児童文学のこと  

今回紹介する児童文学は、
エリック・リンクレイターの「変身動物園 カンガルーになった少女」。

作者のエリック・リンクレイターは、
イギリスのオークニー島出身なんだとか。
と、言っても
オークニー島というものにピンと来る人も少ないと思います。
わたしはそうでした。
オークニー島出身というのが、
特筆すべきことなのか
よくわからなかったので、
Wikiで調べてみましたが、
途中でステキな文字が目に入って、
ついうっかり横に逸れてわからずじまいになってしまいました。
だって
「ピクト人」
って書いてあるんですよ。
子供の頃から大好きな
アーサー・ランサムの「ツバメ号」シリーズで
なんどか登場する「ピクト人」なる言葉と、
こんなところで再会するとは
思っても見ませんでした。


エリック・リンクレイター
「変身動物園 カンガルーになった少女」
晶文社

1944年に書かれたイギリスのナンセンス・ファンタジーで、
めちゃ痛快。
児童文学なんだと思うんですが、
大人でも好きな人は好きなんじゃないかな。

時代は第二次世界大戦中。
2才違いの姉妹ダイナとドリンダ
のおとうさんパルフリー少佐は
これから少なくとも一年間は外国へ行ってしまうことになります。

「月の上で風が吹いているときには、
お行儀には、よく気をつけるように。
悪い風が吹いているときにいたずらをすると、
悪い風が心の中にまっすぐに吹き込んできて、
長い間いたずらばかりするようになる」

二人はいたずらをするつもりではなく、
これから長い間留守になるおとうさんのために、
よかれと思い、
リンゴの木に、
ありったけのベルを吊り下げて驚かせてしまいます。
さて、
悪い風の夜のいたずらがどういう風に吹き渡るのでしょうか?

まず、
大飽食をやらかした二人は、
太ってパンパンの風船のようになってしまいます。
それを村のいたずらっ子に針でさされてしまった彼女たち。
何日も何日も大泣き。
おかげで体は棒のようにやせ細り、
泣いたために顔は真っ赤。
まるで大きな二本のマッチのようになってしまいます。

「マッチならこすれば火がつくはずよ」
と村の奥さんの一人が生垣を越えてやってこようとして、
二人はびっくり。
針で刺されたり、
死ぬほどおどろかされた二人は、
とある復讐を思いつきます。

森に住んでいる魔女に作ってもらった変身薬で
カンガルーに変身して、
みんなをおどろかせてやろうと思ったのです。
作戦は大成功
と思ったのですが、
なんとそのまま二人は動物園に連れて行かれてしまいます。

人間にもどるための薬も
いつのまにか何処かに落してしまって、
すぐには戻る事が出来ないのです。


ふふっ、楽しかったですよ~。
やんちゃな姉妹の他にも
登場するキャラクターがどれもキュートで風刺的なんです。
動物園の管理をしている人間から盗んだ「タイムズ」を読みながら
パイプをふかすクマや、
なんでもかんでも飲み込んでしまうダチョウの紳士。
元は人間の探偵だったといい、
動物園でもへぼへぼな推理を連発するキリン。
彼女たちと強い友情で結ばれる
ハヤブサとゴールデン・ピューマも素敵でした。

人間も楽しいキャラクターが沢山登場します。
件の生垣を乗り越えようとした奥さんは、
ちょうどそこに通りかかった巡査に、
絹のストッキング盗難未遂事件の犯人
としてつかまってしまいますが、
その裁判の裁判官も愉快でしたし、
ラスト近くに登場する老人二人組みは
もう最高にキュート。
クリミア戦争(1850年代!)の後、
ずっとヨーロッパ中でトンネルを掘って
イギリスへ生還しようとしていた老工兵なんです。
彼らが登場するのはイタリアと思われる国。
パワフルですっとんきょうで、頼もしい。
ふふっ。この二人大好きです。

めちゃめちゃ楽しかったです。
(2003年3月8日)


人間が動物に変身してしまうお話、
あるようで、
思い出そうとすると
意外に少ない……。

ポール・ギャリコの「ジェニィ」は猫に。
ロアルド・ダールの「魔女がいっぱい」はねずみ。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズの「マライアおばさん」はオオカミ。
アン・ロレンスの「ロバになったトム」は、タイトル通りロバになります。
男の子が多いですね。
でも、
姉妹が変身しちゃって
困る話といえば、
マルセル・エーメの「猫が耳のうしろをなでるとき」にあるエピソード。
彼女たちは、ロバと馬に変身します。
そういえば、この作品も本書と同じく毒が強かったような。

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 2014_10_30


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