スポンサーサイト

Category: スポンサー広告  

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 --_--_--


「ドン・イシドロ・パロディ六つの難事件」


「ドン・イシドロ・パロディ六つの難事件」




金曜日はマイナー度関係ない
面白い本を紹介してますが、
今回は、
ラテンアメリカの文豪たちの共著。
タイトルからわかるように、ミステリーです。
オノリオ・ブストス=ドメックという名前で、
何作か二人で書いてるみたいですね。
カサーレスでいえば、「モレルの発明」と「脱獄計画」の間、
ボルヘスでいうと「伝奇集」の間。
(「伝奇集」がふたつの短編集を合わせたものなので)
具体的にいえば1942年の作品です。




ホルヘ・ルイス・ボルヘス アドルフォ・ビオイ=カサーレス
「ドン・イシドロ・パロディ六つの難事件」
岩波書店

私のお気に入りカサーレスと、
ラテンアメリカの文豪ボルヘスの共著のミステリー連作集、
ということで読むのがとても楽しみだった一冊。
やっぱりとても面白かったです。

巻末には
二人が如何にしてこの作品を作ることになったか
という事も詳しく書かれてます。
ボルヘスの何だったかの作品にも
カサーレスと仲がいいことを
覗わせるようなことが書いてあったと思うんですが、
この本の解説はかなり詳しく書いてあって、
それだけでも結構楽しく読めました。

とは言え、もちろん本編の面白さがメインなんですけどね。

さて、
この作品の主人公とも言えるのではないかと思う人物、
イシドロ・パロディとはどんな人なのかといいますと、
身に覚えのない肉屋殺しの罪で二十一年の刑を受けた受刑者。
しかも、
彼が投獄された理由はただ一つ。
南部地区で理髪店を営んでいた彼は、
軽率にも第十八分署に勤務する記録係に部屋を貸していて、
その警官が家賃を一年分ためていたからなのだとか…。
判るでしょうか、意味が。

で、この作品は彼の無実を晴らすというミステリー
ではなくて、
受刑中、塀の中のパロディ氏のもとに持ち込まれるさまざまな事件を、
新聞記事と、彼の元に来て事件について語る人々の話から、
鮮やかに事件の真相を明らかにして見せるというもの。
究極の安楽椅子探偵か、はたまたレクター博士か。
ってかパロディ氏はそれでいいんか~い!
って感じです。

六つ目の(つまり最後の話)のラストで、
ボルヘスとカサーレスは
彼の口からはほーって事を言わせてるんですよね。

今どきの人は、何かと言えば政府に頼ろうとします。(中略)人を殺すと、自分で罪の償いをするのではなく、政府に罰してくれと言うんですからね。私も政府のやっかいになっている身ですから、口幅ったいことを言えた義理ではないんですが


うーん、
既に諦観さえ超越したところに身を置いてますね。

さて、
それぞれの話についての感想ですが、
三日間紅茶だけで過ごし、
黄道十二宮を暗記してのぞむ
イスラム教ドゥルーズ派の加入礼の儀式で、
若い新聞記者モリナリが危うく殺人犯にしたてられそうになる
という「世界を支える十二宮」。
勲章受勲者サンジャコモと、
彼の一人息子のリカルドの物語「サンジャコモの計画」は、
リカルドの婚約者プミータが
毒殺されて発見されるところから始まって、
なんとも、ある意味天晴れな真相が登場する話。
あと、
最後の「タイ・アンの長期にわたる探索」なども面白かった。

これらの作品は
ほとんど獄中のイシドロ・パロディの元へ赴いて語る
事件の関係者の話が主なので、
読みにくいと言えば結構読みにくいかも。
地の文章がほとんどないんだもん。
でも、語る人物たちの性格なんかが見えて、
それも面白かったですね。
(2002年3月11日)




ボルヘスとカサーレスの親交は、
カサーレスが18歳のころからあったとか。
そのうちこのブログに載せることになると思いますが、
ポーランドの作家の作品の中ででも、
このアルゼンチンの作家コンビが登場します。

ああ
仲良きことは美しき哉 茄子南瓜
スポンサーサイト

 2014_10_24


Comments


 管理者にだけ表示を許可する


08  « 2017_09 »  10

SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

プロフィール

Sima

Author:Sima
わたしが超個人的におすすめする児童文学100選
是非コメントください。
よろしくお願いします。

カテゴリ

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR

ランキング




PAGE
TOP.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。