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金曜日企画
今回は莫言さんのえぐいやつ。




表紙からして
すでにえぐい。

莫言はモオウエンと読むそうです。
中国籍の作家としては初のノーベル文学賞受賞者。
それ以前に高行健が受賞してますが、
この人は亡命して、フランス国籍取得後の受賞なので。

この受賞に関して、色々批判があったみたいだけど、
わたしとしては
この賞が、政治賞でなくて文学賞ならば
受賞できて本当によかったと思ってます。


まあ、
今回紹介する作品について言えば、
ちょっと違うけど。




莫言「酒国 特捜検事丁鈎児(ジャック)の冒険」
岩波書店

うは~、
これが恐ろしく強烈でした。
えぐい!
えぐすぎる!!
「白檀の刑」は
物語が好きな方にはお勧めできるけど、
こちらはえぐいの苦手な方には絶対お勧めできません。
胸が悪くなるほどえぐいともいえましょう。

この作品は、
サブタイトルにもある丁鈎児(ジャック)が、
「酒国では市政を牛耳るボスたちが幼児の肉を食べている」
という情報から
酒国市へ潜入調査をする、
というハードボイルドタッチ(でもないけど)の物語と、
作家莫言と酒国市の作家志望の酒博士との書簡でのやりとり、
そして、
その酒博士が莫言に送りつける
酒国をめぐるルポルタージュとも
幻想小説ともつかない短編小説数篇で構成されてます。

最初は
丁鈎児の潜入捜査部分が物語の軸になって進むのかな…
と思ってましたが、
どんどんどれが軸なのか分からなくなってくるんですよね。
三つがぬたぬたと妖しげに絡まっていて、
どれが虚でどれが実なのか分からなくなって、
非常に不安感がつのるんですよ。
そこに持ってきて、
食用の幼児「肉童」だの、
全身鱗のはえた怪物少年だとか、
小人の大立者だのが、
酒と汚物にまみれた捩れた世界で登場してきて…。
あう~これは何の罠なんだ。
うひひ~。

あ~、面白かった
と、最後にしみじみ思う私なのでした。
(2003年10月22日)
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 2014_10_31




マクサンス・フェルミーヌ「蜜蜂職人」




1968年生れのフランス人。
日本ではまだあまり紹介されてない人みたい。
比較的若いから、これからなんでしょうか。
でも本書が出てから随分たちますが……。




マクサンス・フェルミーヌ「蜜蜂職人」
角川書店

19世紀の後半、
プロヴァンス地方で祖父と暮らす青年オーレリアンは、
黄金色の蜜蜂に魅せられ、
養蜂家を志します。
蜂に刺されて寝込んだりもしたけれど、
こつこつと養蜂を楽しんでいましたが、
ある年
フェーン現象で起きた落雷による出火のため
蜂や巣箱といった仕事道具いっさいを失ってしまい、
いきなり無気力のどん底へ。
すっかりふさぎこんでいるオーレリアンは、
不思議な黄金色の肌の女性の登場する夢を見、
黄金を探すためアフリカに旅立つという決意を……。

黄金の魅力につかれた青年の遍歴を描いた作品で、
短い章句を重ねるというちょっと変わった感じのスタイル。
不思議な味わいでしたね。
寓話的なのんびり感もあったんだけど、
妙にテンポが良くて、
さくさく楽しく読めました。

ストーリーの途中には
アルル時代のゴッホや流浪のランボーとおぼしき人物も登場。
とはいえ、
ランボーについては、
あとがき読むまで気が付きませんでした。
この二人の人物だけ、
ちょっと描かれ方が他の人と違うので、
あ~、分かる人にはわかるんだろうなって感じでしたね。

楽しく読めたって書きましたが、
ホントのところはちょっと
オーレリアンのお祖父さんが可哀想だな~
なんて思っちゃいました。
「彼はしあわせだったのだろうか」って、
お祖父さんには聞かないの?
(2003年5月7日)




デビュー作は、明治時代の日本を舞台にしたもので、
俳句に没頭する青年の話なんだとか。
うーん。
明治時代の日本人が
いわゆるHAIKU(あるいはハイク)をやってる系だったら
興ざめなんですが、その辺りどうなんでしょうね。

ちなみにHAIKU、
つまり英語の俳句って、
三行詩なんですよね。
日本の俳句は五・七・五の十七音からなる一行詩ですが、
HAIKUは五・七・五の十七音節からなる三行詩、
ということだけど、実際は別に三行ならよさげ。
日本語の韻律と関係ないから十七に拘ることないしね。
そういえば、
わたしが始めてHAIKUに接したのは
スティーヴン・キングだったな。
「IT」だったっけ?
まさか、自分がハイクならぬ俳句を作ることになるとは
当時、
思ってもみませんでしたね。

 2014_10_31



今回紹介する児童文学は、
エリック・リンクレイターの「変身動物園 カンガルーになった少女」。

作者のエリック・リンクレイターは、
イギリスのオークニー島出身なんだとか。
と、言っても
オークニー島というものにピンと来る人も少ないと思います。
わたしはそうでした。
オークニー島出身というのが、
特筆すべきことなのか
よくわからなかったので、
Wikiで調べてみましたが、
途中でステキな文字が目に入って、
ついうっかり横に逸れてわからずじまいになってしまいました。
だって
「ピクト人」
って書いてあるんですよ。
子供の頃から大好きな
アーサー・ランサムの「ツバメ号」シリーズで
なんどか登場する「ピクト人」なる言葉と、
こんなところで再会するとは
思っても見ませんでした。


エリック・リンクレイター
「変身動物園 カンガルーになった少女」
晶文社

1944年に書かれたイギリスのナンセンス・ファンタジーで、
めちゃ痛快。
児童文学なんだと思うんですが、
大人でも好きな人は好きなんじゃないかな。

時代は第二次世界大戦中。
2才違いの姉妹ダイナとドリンダ
のおとうさんパルフリー少佐は
これから少なくとも一年間は外国へ行ってしまうことになります。

「月の上で風が吹いているときには、
お行儀には、よく気をつけるように。
悪い風が吹いているときにいたずらをすると、
悪い風が心の中にまっすぐに吹き込んできて、
長い間いたずらばかりするようになる」

二人はいたずらをするつもりではなく、
これから長い間留守になるおとうさんのために、
よかれと思い、
リンゴの木に、
ありったけのベルを吊り下げて驚かせてしまいます。
さて、
悪い風の夜のいたずらがどういう風に吹き渡るのでしょうか?

まず、
大飽食をやらかした二人は、
太ってパンパンの風船のようになってしまいます。
それを村のいたずらっ子に針でさされてしまった彼女たち。
何日も何日も大泣き。
おかげで体は棒のようにやせ細り、
泣いたために顔は真っ赤。
まるで大きな二本のマッチのようになってしまいます。

「マッチならこすれば火がつくはずよ」
と村の奥さんの一人が生垣を越えてやってこようとして、
二人はびっくり。
針で刺されたり、
死ぬほどおどろかされた二人は、
とある復讐を思いつきます。

森に住んでいる魔女に作ってもらった変身薬で
カンガルーに変身して、
みんなをおどろかせてやろうと思ったのです。
作戦は大成功
と思ったのですが、
なんとそのまま二人は動物園に連れて行かれてしまいます。

人間にもどるための薬も
いつのまにか何処かに落してしまって、
すぐには戻る事が出来ないのです。


ふふっ、楽しかったですよ~。
やんちゃな姉妹の他にも
登場するキャラクターがどれもキュートで風刺的なんです。
動物園の管理をしている人間から盗んだ「タイムズ」を読みながら
パイプをふかすクマや、
なんでもかんでも飲み込んでしまうダチョウの紳士。
元は人間の探偵だったといい、
動物園でもへぼへぼな推理を連発するキリン。
彼女たちと強い友情で結ばれる
ハヤブサとゴールデン・ピューマも素敵でした。

人間も楽しいキャラクターが沢山登場します。
件の生垣を乗り越えようとした奥さんは、
ちょうどそこに通りかかった巡査に、
絹のストッキング盗難未遂事件の犯人
としてつかまってしまいますが、
その裁判の裁判官も愉快でしたし、
ラスト近くに登場する老人二人組みは
もう最高にキュート。
クリミア戦争(1850年代!)の後、
ずっとヨーロッパ中でトンネルを掘って
イギリスへ生還しようとしていた老工兵なんです。
彼らが登場するのはイタリアと思われる国。
パワフルですっとんきょうで、頼もしい。
ふふっ。この二人大好きです。

めちゃめちゃ楽しかったです。
(2003年3月8日)


人間が動物に変身してしまうお話、
あるようで、
思い出そうとすると
意外に少ない……。

ポール・ギャリコの「ジェニィ」は猫に。
ロアルド・ダールの「魔女がいっぱい」はねずみ。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズの「マライアおばさん」はオオカミ。
アン・ロレンスの「ロバになったトム」は、タイトル通りロバになります。
男の子が多いですね。
でも、
姉妹が変身しちゃって
困る話といえば、
マルセル・エーメの「猫が耳のうしろをなでるとき」にあるエピソード。
彼女たちは、ロバと馬に変身します。
そういえば、この作品も本書と同じく毒が強かったような。


 2014_10_30



ハンス・ベンマン「石と笛」







ハンス・ベンマン「石と笛」
河出書房新社

3部は上下巻です。
さて、
一日一冊ペースで読んできた「石と笛」も
とうとう終わってしまいました。

なるほど~、こうなるわけか。
と深い感懐に浸ってます。
とても楽しい四日間でした。
このドイツの「メルヘン」と出会えるきっかけを
作ってくださった方すべてに感謝しますね。
この「石と笛」を読んでることを知った方が、
掲示板で、
ラストについて「信仰心が云々」とおっしゃってました。
そのメッセージを読んだときはわからなかったけど、
確かにラストはキリスト教的な感じを受けますね。
私は宗教臭は鼻について嫌だってこともないですが。

さて、
3は上下巻になってまして、
上巻は「石と笛」3の第一章、第二章、
下巻は第三章という構成になってます。

まず、
第一章は、
上半身が人間、下半身が山羊という姿の「石目」が
森で過ごす3年間が描かれています。

第二章は、
半獣半人の石像が時間を超えてあらゆることを見聞きする9年間。

そして第三章は、
石化からも、獣の下半身からも解き放たれた笛吹きの物語になります。

少年が大人になる、
だけでは終わらないのが人の人生ですよね。
大人になったからって
「まだ、すべてではない」。

語り口はあくまで重くならずに、
それでいてずっしりと読み応えのある「メルヘン」でした。
(2002年2月10日)






この本を読み始めたきっかけは、
当時わたしがやっていたサイトで、
お薦めされたこと。
それまでファンタジーって
「指輪物語」以外だと
児童文学ぐらいしか知らなかったので、
かなりはまり込みました。

第三部登場人物

石目      山羊脚の半人半獣 過去の記憶がない
一本角     雄山羊 石目と共に冬の間暮らす山羊の群れの長
針歯      いたち 緑目の鷹の命令で石目から石を盗もうとする 石目の友
金目      (第一部でも登場)
緑目      緑の目の鷹 鷹乙女
老石採師    石目に「松」をあたえる ウルラに石を与える
松       石目の道づれ 口をきく杖
リンクラ    水蛇
蛇と語る者  ねずみ 緑目の鷹の命令で石目から石を盗もうとする 石目の友
鷹に予言する者 ねずみ
ライアナ    水女
ワツェック   掠騎族の奴隷になっていた鯉首族の老人
灰色のもの   (第二部でも登場)
緑のもの    (第一部でも登場)
フンリ     (第一部でも登場)
アルニ     (第一部でも登場)
バルロ     (第一部でも登場)
ベラルニ    (第二部でも登場)
ホエニ     (第二部でも登場)
ナルチア    (第二部でも登場)
ヴェンディカル (第二部でも登場)
ウルラ     (第一部でも登場)
和らぎの笛匠  (第一部でも登場)
大音声     (第一部でも登場)
ギザ      (第一部でも登場)
ブラガル    (第一部でも登場)
アッカ     (第二部でも登場)
アルニルッカ  (第二部でも登場)
小ウルラ    アルニルッカと聞き耳の娘
小リッカ    小ウルラの娘
フスキ     フンリ汗の長男
トルスキ    フンリ汗の次男
アッツォ    ベラルニとアルニルッカの長男
アルニッツォ  ベラルニとアルニルッカの次男
ルッツォ    ワツェックを助けた山穴熊族の牧人
ドエリ     掠騎族出身の牧童 聞き耳の最初の弟子
マサカリ    血斧族の頭領
アタマワリ   血斧族の先代の頭領
キウィット   血斧族の老婆
ユキアカリ   血斧族 キウィットの孫 聞き耳の弟子となる
希望を捨てざる者 ねずみ
白羽      山鴉
白毛      晩年の聞き耳の乗馬
モロ      横金窟の異形の番人
蜘蛛男     地下にうごめく「宇宙の統御者」

 2014_10_30








河出書房新社

さて第二巻、
バルレボーグでのギザとの戦いも終わり、
もはやバルロの従者ではなくなった聞き耳は、
祖父であり、
師である
「和らぎの笛匠」の家へと戻ります。
笛を習い、
和らぎの笛匠から銀の笛を継承するのですが、
その銀の笛は、
吹いた者の意思で、
聞く者を自由に動かすことのできる魔力を持った笛だったのです。

読むほうとしては、
おいおい、気をつけて使えよぉ~っ
て思っちゃうんですけどねぇ。

ひとつの目的を終え、
自分のこれからの道を
自力で見つけようとあせる聞き耳は、
旅の途中さまざまな夢を見ます。
が、
それらはすぐに彼の手をすり抜けてしまうのでした。


今は亡き「石持ちのアルニ」のことばを
理想と掲げて掠騎族から分かれたアルニ族に、
「石の護持者」として迎えられた聞き耳は、
そこで代官ホエニの娘ナルチアに魅了され、
三度の旅に出ることになるのですが……。

ああ~、
この馬鹿またやっちゃってるよぉ~~
とひやひやしながら
主人公聞き耳の旅に侍るわたし。
しかし、ショックです!
一巻目は、一応の決着がついて、
これにて第一部終わり
って感じだったのに、
第二部の終わりは……。
ああ~~、
これは早めに第三部を借りてこないと
聞き耳がどうなったのか
気になって気になって落ち着かないじゃないですか。
(2002年2月8日)




第二部登場人物

聞き耳     アルニの石の護持者であり、銀の笛の笛吹き
和らぎの笛匠  聞き耳の祖父 銀の笛を聞き耳に譲る
ギュンリ    ろば屋で出会ったアルニ族の商人
フッロ     (第一部でも登場)
リッカ     (第一部でも登場)
大音声     (第一部でも登場)
聞き耳の母   和らぎの笛匠の娘
タングリ    フラグルンドで裁判にかけられたアルニ族の商人
フンリ     (第一部でも登場)
ホエニ     アルニ族の代官
ナルチア    ホエニの娘 緑の目をもつ 鷹乙女
ベレニカ    鷹族 ヴェンディカルの娘 ナルチアの母
シカメグチ   山穴熊族の治金師 本当の名前はスパッロ
プロメッツォ  山穴熊族の大工匠
アッカ     プロメッツォの妻 リッカの双子の姉妹
アルニルッカ  プロメッツォとアッカの娘 ウルラの血すじ
プレッリ    アルニ族
ベラルニ    フンリ汗の末の息子
ポシャツカ   鯉首族の漁夫
ヴェンディカル 鷹族の大祭司 元鷹匠
フィニスタル  鷹族の薬匠
ウルラ     (第一部でも登場)
アルニ     (第一部でも登場)
ギザ      (第一部でも登場)
雪足      聞き耳の乗馬
鯉の王     焦茶川の主
灰色の狼    聞き耳を付け狙う
灰色のもの   虚無
つぐみ     (第一部でも登場)
ヤルフ     (第一部でも登場)
金目      (第一部でも登場)
緑のもの    (第一部でも登場)


 2014_10_29


膝が痛い寝方

Category: 日記  

冷え性です。

今朝膝が痛くて目が覚めました。
それこもれも
わたしが冷え性だからです。
そして、
非常に寝相がいい(?)からです。

どういうことかと言うと、
夜、あまりに爪先が寒いので、
膝を曲げて、
お尻の下に敷いて寝たら、
朝までその形で固まっていた
ということです。

bou01.jpg

どういうことか
判らない方のために、
図解を入れますと
bouzukai01.jpg

こんな感じ。
棒人間ですいません。
しかも、
我ながらわかりにくい図解だったかも……

そう……
正座していて、
そのまま
後にもんどりうって倒れてみた。
そんな感じといえば
判るでしょうか。

そろそろ寝る前に靴下履く季節になったんだなあ。

この間TVで
冷え性だからといって靴下を履いて寝たらダメ
とか言ってましたが、
膝が壊れるよりはマシです。
今夜から靴下履いて寝ます。



 2014_10_29



メルヘン
メルヘンって何だろう。
メルヘンとかっていうと、
なんとなく
パステルカラーの夢の世界でウフフ
みたいな、
頭の悪い連想をしてしまいます。

さて、今日紹介する本は、
ハンス・ベンマン「石と笛」

第一巻。

文庫で
一巻
二巻
三巻上下
の四冊で一つのものがたり。

単行本でも出てますが、
河出文庫のは、安彦良和が表紙と口絵を描いてて
ステキなのでした。

で、話は戻りますが、
メルヘン、
そう「石と笛」はメルヘンなのです。
ドイツのファンタジー
うーん
そうとも言うかな。

今日から三日間、「石と笛」の感想を載せていきますが、
自分ではそこまでばらしてないと思ってても
そこは知りたくなかった!
というところまで踏み込んでいるかもしれないことを
事前に謝っておきます。
ネタバレしてたらごめんなさい。






ハンス・ベンマン「石と笛」
河出書房新社

まず第一巻の感想から。

「石と笛」は、
フルグルンドの裁判官「大音声」の息子「聞き耳」の数奇な運命の物語。

聞き耳が17歳になったとき、
東方から侵略してきた掠騎族との戦いの場で、
彼は一人の老人を介抱します。
それは、
侵略者である掠騎族の老人「石持ちのアルニ」で、
老人は死の間際に、聞き耳に
不思議な石と、
謎めいた言葉を残します。

不思議な石の秘密を求め、
聞き耳は
祖父である「和らぎの笛匠」の元へ旅立ちます。
しかし旅の途中、
バルレボーグの森で、
聞き耳は美しい青い目の女領主ギザと出会い、
彼女との出会いこそが旅の目的だったのだ
と思いこんでしまいます。

狼の毛皮を着た黄色い目の家来を連れた、冷血非道なギザ。
聞き耳はギザの寝床で大切な石を失います。
石の代りに、
青い宝石をギザから贈られ、
その地にとどまる聞き耳でしたが、
やがて大きな過ちを犯すことになり、
そのつぐないのための旅を強いられることになります。

おもしろ~~い!
めちゃめちゃ面白いじゃないですか。

無知で無鉄砲さゆえに、
大きな過ちを犯してしまい、
そのつぐないをしなければならなくなる少年。
だとか、
悪行非道な偽王(領主)の支配から抜け出すために、
真の統治者の後継者と、
信頼できる仲間たちと共に立ち上がる。
とかってゆーのは、
割とありがちだと思うんだけど、
でも面白いんですよね。
これでまだ1巻しか終わってないのか~。
ふふふ。
ってぐらい面白いの。

旅の途中で、
さまざまな人々が語る物語がまたどれも面白くて、
それらの物語が醸し出す雰囲気がいいんですよね。
章ごとのタイトルも、
その物語のタイトルになってます。
(2002年2月7日)




オマケ
様々な民族

掠騎族   掠奪で生業を立てている草原の一族
        弁髪に、おうとつの少ない顔立ち
鯉首族   焦茶川のほとりで漁業を生業としている
       おだやかな気質
熊族    草原から北方 平らな谷の盆地で畑をひらき、
       交易をいとなむ頑強な人々
山穴熊族 精巧な金工の技で知られる
アルニ族 アルニの死後、アルニの言葉を信奉する者たちが
       掠騎族から離反して作った
鷹族    焦茶川の下流にすむ 鷹を使い、魔法にも通じている
血斧族   北の山岳地帯の掠奪部族

第一部登場人物
(話)は、作中で物語を語る人物

聞き耳     主人公
大音声     聞き耳の父親
和らぎの笛匠  聞き耳の祖父(話)
石持ちのアルニ 聞き耳に石を贈る
ギザ      バレルボーグの女領主
バルロ     唖者 聞き耳の主人として放浪する
フンリ     掠騎族の汗
賢婦ウルラ   アルニに石を贈る
つぐみ     和らぎの笛匠のおつかい
祖母      おこりっぽいが、さっぱりした性格 和らぎの笛匠の猛妻
クルギ     掠騎族の汗 アルニとフンリの父
クルシュカ   鯉首族の男 若き日のアルニを客として迎える
ヤルフ     聞き耳の友達のろば
フッロ     屈強な鍛冶屋
リッカ     フッロの妻 ウルラの血筋 アルニの双子の娘の一人(話)
ルッソ     ウルラの夫 金細工師
クルギ     ウルラが命を助けた汗の息子 フンリとアルニの父
ヘファス    山の工匠 鍛冶屋 リッカとアッカの祖父
羊飼い     (話)
ラウリ     歌い手
グルロ     メルヘン語り(話)
トリル     小人の道化師
ラウロ     石採師
キャベツ樽   木こり(話)
アグライア   湖のほとりで漁をする村
ワロシュ    湖畔の漁夫
マルラ     うるわしのアグラの歌をうたった少女 ワロシュの孫
ラゴシュ    ワロシュの息子(話)
クルロシェ   ワロシュの義弟(話)
ダゲロル    バルレボーグの森のはずれの村の農夫(話)
大バルロ    バルレボーグの領主 裁判官 
フレデバル   大バルロの息子
ウラウディス  フレデバルの妻
エルダル    バルレボーグの農夫
エルドラデ   エルダルの娘 のちにバルロの妻となる(話)
ブラガル    エルダルの息子
金目      ひきがえる
緑のもの    湖の主 水の世界の長



 2014_10_28




三 新傾向の発見(明治四十年~四十二年)

明治四十年から四十一年の大須賀乙字の句

「乙字句集」は、年別、季節別に分類されてて
題のついた旅吟は、また別に掲載されてます。

明治四十年は、春二十一句、夏六十四句
秋五十四句、冬二十二句
明治四十一年は、春十一区、夏三十三句
秋三十一句、冬三十五句
それと
旅吟十句があります。

歌の意を尾上に思ふ芒かな 乙字
明治四十一年十一月、
乙字は、喜谷六花、小沢碧童、松本金鶏城の四人で
碓氷に遊んでます。
この旅を碓氷行、妙義の秋として発表。
ここに掲げた句はその碓氷行の中の一句です。
前書があって
「吾妻早や」。
碓氷峠でヤマトタケルが
亡き妻を慕って「吾嬬者耶(あづまはや)」と嘆いたという
「日本書紀」の古事に思いを馳せた句。

野遊や肱つく草の日の匂ひ 乙字
  放牧
仔馬には里初めてや余花白き 乙字
干草に静まる蝿や夏の月 乙字
夏川や温泉疹吹かるる釣心 乙字(疹かせ)
灯二つの一つ消えたり秋隣 乙字
酒肆訪ふて秋近き心動きけり 乙字
西を吹く雲に日落つる秋の海 乙字
石畳冷ゆれば見えぬ蜻蛉かな 乙字
麻殻焚く火淋しく住めり渡り鳥 乙字
落す石の谺かへしぬ枯尾花 乙字(旅吟 碓氷行)
  鼓岩
鼓岩其緒を余す紅葉かな 乙字(旅吟 妙義の秋)
迷ひしを裏山と知る芒かな 乙字
冬籠火上に瞳涸らしけり 乙字
論募る顔に炭火の熱しけり 乙字


 2014_10_28



寝る前に、ベッドの中でちょっと何かを読む
というのが、
ここのところの私の生活リズムの一つ。

漫画を読むことが多かったんですが、
それもぐるっと一周二周して、
とうとう「カオスだもんね」(無印)まで
ひっぱり出して読んでましたが、
それも読んでしまったので
最近は
レックス・スタウトを読んでます。
巨漢探偵のネロ・ウルフです。

私が持ってるレックス・スタウトの本は
全部で11冊。
まだ4冊目なので、
しばらくこれで寝るまでの時間がすごせそう。
繰り返し読む本は、
好きなところでほっといても
次読む時は
ちゃんと続きがするっと頭に入ってくるのがいいですね。

そういえば、
わたしがレックス・スタウトに興味を持ったのは、
早川書房の本に載ってる
にかっと笑ったステキな髭のおじいちゃんの写真が
きっかけでした。
光文社の方は、眼鏡と葉巻がプラスされてて、
それはそれでステキなんですが、
やっぱりあのシワッシワの笑顔がないとね。

そういえばそういえばとウルサイですが
きっかけ繋がりで、
わたしが高校生の時に、
エリック・ドルフィーにハマッたのも、
その音楽性以前に、
あの
額の瘤が
なんとも言えずカッコいいと思ったからなのでした。
まあ
今でいう中二病?
いや、今はまた意味合いが変わってたか……
ていうか、ちょっと違うか。
まあ
そんなきっかけでした。


 2014_10_27



マンヌー・バンダーリー「ぼくの庭にマンゴーは実るか」
星雲社

恥ずかしながら、
めちゃめちゃ泣いてしまいました。
だって、切ないんだもん~~。

この作品は、
「現代インド文学の主流であるヒンディー文学を代表する」作家、
マンヌー・バンダーリーが、
70年代に発表したもの。
カギカッコの中の言葉は
裏表紙見返しの言葉をそのまま写したもので、
書いてる私はヒンディー文学が何かも分りません。

この作品は、
両親の離婚と再婚の中で自分の居場所を見失い、
次第に心を閉ざして行く少年の物語。
この少年の心の動きがほんとこまやかに描かれてて、
こういう物語は万国共通なんだなって実感。

今年に入ってから読んだインド関連の本は
三冊とも虐げられた女性が描かれてました。
貧しさゆえの幼児婚、
未亡人という枷、
極貧の村の低カーストなど。

でも、
この作品では
少年の母親は女子カレッジの校長という役職についていて、
母親も、別居している父親も、
子供にねだられればなんでも買い与えてしまうというから
金銭的にも裕福な家庭なんです。
ま、家庭と呼べれば、ですが。

とにかく痛い物語でした。
痛くて切なくて泣けちゃう物語。
(2002年4月15日)




なんか、ここのところ紹介する本が
社会的弱者を描いたモノが多くて、
そういう物語を好んで選ぶ人みたいですね。
うーん、選ぶ本にそういう志向性がある
わけではないと思うんですが。
明日紹介するのは、ファンタジーです。
ファンタジー、
っていうか、メルヘン。

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Author:Sima
わたしが超個人的におすすめする児童文学100選
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