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絵本 de 俳句

願ひ事一寸先は春の闇  sima

「ろばのシルベスターとまほうのこいし」


ウィリアム・スタイグ「ろばのシルベスターとまほうのこいし」
評論社

ろばのシルベスター・ダンカンは、
ある日魔法の小石を拾いました。
小石を持って願い事をすれば、それがかなうのです。
ところがその帰り道、
恐ろしいライオンと鉢合わせしたシルベスターは、
思わず「いわになりたい」と願ってしまいます。
望み通り岩になってしまったシルベスターですが、
岩のままでは、
すこし離れたところに転がってしまった魔法の小石を
拾ってもとの姿に戻ることを願うことも出来ません。

スタイグの描くユーモラスな動物たちの姿が楽しい絵本です。
帰ってこないシルベスターを心配する両親の姿に、
暖かい家族愛を感じる素敵な絵本……
といえば、きれいにまとまるとは思うんだけど、
この帰ってこない息子シルベスターを待つ両親ね、
これが辛すぎるんですよ。
帰ってこないのが、二日や三日じゃないんですよ。
月単位!
もう、半狂乱ですよ。
これがロバが服来て歩いてる世界じゃなかったら、
マスコミに情報さらして公開捜査ですよ。
もちろん、
この帰ってこない息子を探す親の姿自体は、
現実でもこの絵本でも身につまされるほどですが。
その辺り、スタイグは絵本だからと言ってゆるく描かないところが
好きだったりします。

ちなみに、わたしの知ってる本では「まほうのこいし」とひらがなでしたが、
現在は「まほうの小石」と漢字表記になっているみたいです。

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 2015_03_26



絵本 de 俳句

一巡りして懐かしきたんぽぽよ Sima

「小さな乗合い馬車」



「小さな乗合い馬車」
作 グレアム・グリーン
絵 エドワード・アーディゾーニ
文化出版局

がちょう通りにある
人情味あふれるポッターおじさんの食料品のお店。
けれどある日、
通りの向こうに
清潔で大きな食料品店えいせい商会が出来たことから、
昔ながらのポッターおじさんの店は
だんだんお客が減ってきます。
えいせい商会の目玉はスマートな2輪馬車で、
この馬車でお客の家まで買物したものを届けてくれるのです。
すっかりお客のいなくなってしまったポッターさんは、
ある晩
捨てられた乗合い馬車を見つけます。
この乗合い馬車があれば店は持ち直すかもしれません……。

昔ながらの暖かさが、
一時は目新しいものに押されても、
前向きでいるかぎり
いつかみんなから見直される
というお話。
イギリスの街角で二人の悪者との追跡劇など、
ドキドキするような冒険が繰り広げられる楽しい1冊です。

文章は「第三の男」などを書いたグレアム・グリーン、
そして絵は、
わたしの大好きなエドワード・アーディゾーニ。
乗り物シリーズというのかな、
「小さなきかんしゃ」「小さなしょうぼうしゃ」本書「小さなローラー」
は、1940年代から50年代に作られた絵本で、
日本では70年代になって出版されました。
「小さなきかんしゃ」は、
小さくてのどかな村ととなりの町を行ったり着たりの毎日に
退屈していた小さなきかんしゃが
広い世界に飛び出してみたら…という物語。
「小さなしょうぼうしゃ」は、
小さな村で働く蒸気ポンプの消防車が主役。
晴れがましいはずの「しょうぼうの日」に
町からピカピカの大きな消防自動車がやってきて、
蒸気ポンプの消防車はお払い箱に…という物語。
「小さなローラー」には、なんと悪賢い密輸団「黒い手」が登場する
なかなかドラマチックな物語になってます。
本書は、前二つの物語と最後の物語の、
ほんとに「間」だなって思える、
切なかったり、ハラハラだったりと
たくさん楽しめる物語になってます。

 2015_02_26




絵本 de 俳句

わたしだけのひみつのともだちあたたかし Sima

「ALDO アルド・わたしだけのひみつのともだち」



「ALDO アルド・わたしだけのひみつのともだち」
ジョン・バーニンガム さく
谷川俊太郎 やく

わたしにはとくべつなともだちがいる。
わたしがこまったときは いつでも、
たすけにきてくれる
わたしがいじめられたとき
アルドがきてくれたからあれですんだ それはたしか

ジョン・バーニンガムの挿絵の、
線だったり色だったりに
少女の敏感な心のひだが感じられます。
美しくて静謐で、あらあらしい。

アルドは見るからに
うさぎのぬいぐるみなんですが、
そうとは絵本の中で語られてません。
少女目線ですからねー。
あくまでもひみつのともだち。
そして、
これはたしかに安心するわ
という包容力のあるまなざし。

わたしは、子供のときそういうともだちがいた、
という覚えはないけれど、
学校へ行くとき以外は、ずっと
ぴっきぃ
と名付けたおさるの人形と一緒でした。
当時流行ってたもんちっちより、一回り小さくて、
もうちょっと明るい毛色で、
やっぱり指をしゃぶれるようなつくりになってました。
ある日、わたしが学校から帰ると、
年下の従妹がほしがってたからあげたよと
親に言われた時は、
もう、
これはグレる!というほどショックでした。
その頃はもう、
普段机の上に飾ってるだけのぴっきいではありましたが。

おっと、
それはあんまりアルドには関係なかったですね。
そうそう
最近時々聞く(あるいは目にする)イマジナリーフレンドってやつ。
別に空想上の友達、って言えばいいような気がしないでもないけど
そうだけど、ここはきちんと
「イマジナリーフレンド」というれっきとした言葉になってるんですよ
っていっとかないとってことでしょうか。
あなただけじゃない、
あなたのお子さんだけじゃない、
世界中に、自分にしかみえないひみつの友達がいる、
そういうこどもがいるんですって
そういうことなのかな。


 2015_02_12




絵本 de 俳句

生きるとは生き抜くことで冬木の芽 Sima

「おっとあぶない」


マンロー・リーフ「おっとあぶない」
学研

おふろですべって怪我をする「ふろばまぬけ」、
ひとりで遠くまで泳いでおぼれてしまう「おぼれまぬけ」など、
棒人間に毛がはえた程度の
単純な線で描かれた「まぬけ」くんたちが
ユーモラスに、
且つ
淡々と描かれ続けてます。
フォローなし。

大怪我したり、大火傷したり
こ…これは…死んじゃったんじゃね?というレベルまで行ったり
あ、死んだな…
みたいなのだったり。
おっとあぶない
どころじゃネェよ。

あぶないことをしたら大変な事になるよ
という教訓絵本というには、
あまりにも
ブラック。
しかも、のほほんとしたユーモアが漂うところが
また倍率どんでブラック。

わたしが子供の頃から図書館にあって
子供の頃、
けっこう楽しく読みました。
どうも、現在は絶版らしくて残念です。

ちなみに原題は
Safety Can Be Fun

好奇心はこどもにとって大切だけど、
好奇心は猫だけじゃなくて
こどもを殺しちゃうから
取り扱いには気をつけないと、ですね。


 2015_01_29




絵本 de 俳句

夢ばかり乗せし船出や寒北斗 Sima

わたしのおふねマギーB



わたしのおふねマギーB
アイリーン・ハース さく え
うちだりさこ やく
福音館書店

これはおねがいがかなったおはなしです。
と、始まるステキな絵本。

ほっきょくせいさん
うみの おほしさん
おふねが ほしいの
わたしの なまえつけた おふねで
おもいっきり うみを はしりたいの
いちんちじゅう
だれか なかよし
いっしょに のせて

マーガレットのお願いはききとどけられました。
小さなはたけもあって、
リンゴとももとオレンジの木があるすてきなお船です。
なかよしの小さな弟も乗ってます。

ストーリーは、
願いがかなったマーガレットの
おふねでの一日を綴ったシンプルといえばシンプルなもの。

途中あらしも来るけど、
帆を下ろしてしっかり括り、
錨を下ろして綱を全部しまったら
あとは船室に閉じこもって
安心あんしん。

もう一度目を覚ましたら、自分のベッドの中でした
みたいなオチもなし。


この絵本、
子供の頃から大好きだったものの一つなんですが、
ちょっと面白いなぁと思う点が二つ。
エドワード・アーディゾーニの
「チムとゆうかんなせんちょうさん」に始まるチムの絵本シリーズとか
絵本じゃないけど、
アーサー・ランサムのツバメ号シリーズとか、
子供の頃のわたしは、船ものが大好きだったんですね。
海はそんなに好きじゃないし、船にのると船酔いがひどいんですが、
子供の頃は、一年に一、二度ぐらいしか海に行く機会もなくて
あこがれだったんだろうなぁ。
今でも、実際の海ではなくて、あこがれの海の方は大好きです。
もう一つ。
わたしは「行きて帰りし」物語じゃないと、
非常に不安になるんです。
不安になるから苦手、苦手だから嫌い
というわけではないけど。
多分ですが、
映画「戦国自衛隊」がその不安の元だったんじゃないかと
思うんですよ。
子供心にあのラストは怖かった。
でも、「戦国自衛隊」体験前は、
そういうものへの不安が薄かったんでしょうね。

それにしても、
とにかく美しい絵本です。
全てのページがカラーじゃないのが
本当に残念なぐらい、
美しい絵本。

 2015_01_15




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Author:Sima
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